Shopifyのサイズ表アプリは無料でも使えます。主要4アプリはすべて無料プランを用意しており、多くのストアはそれで足ります。一方で、無料枠には共通した「効いてくる制限」があり、それを知らずに始めると、商品を増やした頃に手戻りが起きます。
この記事では、2026年7月27日に公式リスティングで確認した無料枠の実態を並べ、どの制限が、どんな店で、いつ効いてくるかを整理します。あわせて、Shopifyの公式ドキュメントで確認できる課金の仕組みそのもの——解約したらどうなるか、年額から月額に変えられるか——も押さえます。ここは知らないと損をする部分です。
Shopifyのサイズ表アプリ、無料プランでどこまでできるか
主要4アプリの無料枠は、次のとおりです(2026年7月27日時点の実査)。
| 項目 | 主要4アプリの実態 |
|---|---|
| 無料で作れる表の数 | いずれも2表または3表。4本とも例外なくこの範囲でした |
| 透かし表示(アプリ名) | 4本中2本で入ります。1本は入らず、1本はリスティングに記載なし |
| 最初の有料プラン | $4.99〜$9。この価格で10表、または表が無制限になります |
| 無料枠の利用回数制限 | 自動提案を持つアプリでは、無料枠は月10回程度に制限されます |
共通しているのは2〜3表という枠です。この数字が自分の店で足りるかどうかを、先に判断してください。
「2表で足りるか」を、商品点数で考えない
ここがいちばん誤解されやすい点です。必要な表の数は、商品点数ではなく「同じ寸法表を共有できるグループ」の数で決まります。
たとえばTシャツ30型だけを扱うストアなら、同じ型紙を使っている限り1表で足ります。一方、商品が15点でも、トップス・ボトムス・ワンピース・アウターを扱い、メンズとレディースがあり、仕入先が2社あれば、必要な表はすぐ5〜10になります。
いま数えてください。 商品リストを開いて「この商品とこの商品は、同じ寸法表を見せて問題ないか」で仕分けます。そのグループ数が、あなたに必要な表の数です。3以下なら無料枠で始められます。
透かし表示を、どう考えるか
主要4アプリのうち2本は、無料プランのサイズ表にアプリ名の透かしが入ります。機能上の制限ではありませんが、商品ページはブランドの一部です。他社名が入った表を出すかどうかは、価格の問題というより見え方の問題として判断してください。
逆に言えば、透かしの入らない無料プランもあります。2表で足りていて、見え方だけが気になるなら、有料に上げるより別の無料プランに移るほうが早いということもあります。
有料に切り替える「3つの合図」
月額を払う判断は、機能一覧を眺めても出ません。次のどれかが起きた時点が合図です。
合図1:表を使い回す作業が発生し始めた
無料枠を超えると、多くの人は「表を1つにまとめる」か「商品説明に手で書く」に逃げます。前者は情報の精度を下げ、後者は商品が増えるたびにコピー作業が増えます。同じ内容を2回以上手で書き写した時点で、月額を払うほうが安くなっている可能性が高いです。
合図2:返品理由に「サイズが合わない」が並び始めた
ここが本来の判断基準です。サイズ表は装飾ではなく、返品を減らすための投資です。返品1件の処理コスト(送料・検品・再梱包・人件費)を計算し、月額と比べてください。多くの小規模ストアでは、月に1〜2件の返品を防げれば元が取れる水準です。
合図3:海外のお客様が増えた
cmとインチの併記、国内サイズと海外サイズの換算は、無料枠では対応していないことがあります。この対応が要るかどうかは、注文の配送先を見れば分かります。
知っておくと損をしない、Shopifyの課金の仕組み
ここはアプリごとの話ではなく、Shopifyのアプリ課金に共通する仕様です。公式ドキュメントで確認できます。
解約しても、残りの期間は使える(返金はない)
アプリをアンインストールすると、サブスクリプションは自動で解約されます。ただし残りの請求期間分のクレジット(返金)は発生しません。そして再インストールすれば、その請求期間の残りは使えます。
実務上の意味はこうです。月の初めに課金され、月半ばで「やっぱり合わない」と消した場合、その月いっぱいは戻して使えます。慌てて別アプリに移る前に、残り期間で他の設定を試す時間があるということです。
年額から月額への変更は、すぐには効かない
年額プランから月額プランに下げる場合、新しいプランは現在の年額期間が終わるまで繰り延べられます。「高いから月額に落とそう」と思っても、その月から安くなるわけではありません。
したがって年額を選ぶのは、そのアプリを1年使うと決めてからにしてください。割引率(多くは17〜20%)は魅力的ですが、途中で気が変わったときの自由度と引き換えです。
ストアの請求が凍結すると、アプリも止まる
ストアの請求アカウントが凍結されると、紐づくアプリのサブスクリプションも凍結されます。支払い方法の期限切れなどで、気づかないうちに商品ページのサイズ表が消えることがあり得ます。
無料のまま続けるという選択
正直に書きます。必要な表が3つ以下で、国内のみに販売しているなら、無料プランのままで問題ありません。月額を払っても、得られる価値がないためです。
さらに言えば、商品が10点程度でサイズ展開もシンプルなら、アプリを入れずにShopify標準のメタフィールドと商品説明で対応するのも合理的です。表をHTMLで書いて商品説明に入れるだけでも、何もないよりはるかに親切です。
無料枠が用意されているのは、多くのストアにとってそれで十分だからです。足りなくなってから払えばいい——それが正しい順番です。
Mitasu for Apparel が、無料プランに何を入れたか
ここまで挙げた4アプリの無料枠はいずれも良心的で、多くのストアはそれで足ります。そのうえで、私たちが無料と有料の線をどこに引いたかと、その理由を書きます。
表の数で区切らない
無料プランでもサイズ表の数に上限はありません。透かし表示も入りません。この記事で書いたとおり、必要な表の数は商品点数ではなくグループ数で決まり、店の規模とは無関係に5〜10必要になることがあるからです。小さな店ほど上限に当たる、という状態は避けたいと考えました。
引き換えに: 「表を増やしたいから有料へ」という、いちばん自然な課金の動機を自ら手放しています。
データの書き出しを、無料側に置く
CSVでの書き出しは無料プランに含まれます。さらに、データはそもそもストアのメタフィールドに保存されるため、アンインストールしても残ります。
この記事の後半で「解約しても残り期間は使える」という仕様を紹介しましたが、それ以前の問題として、自分のデータを取り出すために課金を続けなければならない状態は作りたくありませんでした。出口に料金をかけない、という一点は譲っていません。
引き換えに: 乗り換えが容易になるため、離脱を止める仕組みを持ちません。
有料側に置いたもの
Proに入れたのは、店が育ってから効いてくる機能です。購入者からのサイズ感フィードバックとその集計、返品データとの突き合わせ、一括での割り当て、CSVでの取り込み、モデル着用情報やコーディネートの表示。
基準は単純で、商品が10点のうちは使わないが、100点になると手作業では無理になるものを有料にしました。この記事で挙げた「有料に切り替える3つの合図」と、意図的に重ねてあります。
料金は定額で、表の数・注文数・回答数のどれが増えても変わりません。売上が伸びたことを理由に請求が増えることはありません。
無料のままで構いません
この記事の結論と同じことを、提供する側からも書いておきます。必要な表が少なく、国内のみに販売しているなら、無料プランのままで問題ありません。私たちの無料プランには、サイズ表・かんたん採寸・商品Q&A・CSV書き出しが含まれています。払う理由が見つからないうちは、払わないでください。
Shopify App Storeで公開中です。詳細はMitasu for Apparelのページにまとめています。
まとめ
- 必要な表の数を、商品点数ではなくグループ数で数える。 3以下なら無料で始められます。
- 透かしの有無は、価格ではなく見え方の問題として判断する。 無料プラン同士の乗り換えで解決することもあります。
- 有料に切り替えるのは、手作業のコピーが発生したとき/返品理由にサイズが並んだとき/海外配送が増えたとき。 機能一覧ではなく、実際に起きたことで判断します。
- 年額は「1年使う」と決めてから。 月額への変更は年額期間の終了まで繰り延べられます。
- 解約しても残り期間は使えます。 慌てて移行する必要はありません。
この判断基準は、私たちのアプリにも同じように当てはめてください。払う理由が自分の店に見つからないうちは、無料のままで正解です。
出典: Shopify — About subscription billing(解約・繰り延べ・凍結の仕様)。無料枠・透かしの有無・最初の有料プランの価格は、Shopify App Store のサイズ表カテゴリー上位にある主要4アプリの公式リスティングを2026年7月27日に直接確認した値です(本記事では個別のアプリ名を挙げていません)。いずれも変動するため、検討時にはご自身で再確認してください。